例えば・・・消費者を支援することが目的で、且つ証券会社、投資家に広く活用され投資信託市場に大きな影響力を持つ「資産形成に関する第三者機関」、その第三者機関では、各ファンド(投資信託・ETFなど)や株式の過去の運用実績が解りやすくランクで分けられており、運用スタイルまでも視覚化されている。
そのような第三者機関の資産形成サイトやアプリがあれば非常に便利で安心できますよね。
「そんな夢のような話がある訳ない!!」
「便利そうだけど、使用料が高そう!?」と言うお声が聞こえてきそうですが・・・
実は、そんな夢のような第三者機関の資産形成サイトとアプリが実在します。
しかも、全ての機能がなんと無料で利用可能です。
第三者機関の名称は「モーニングスター株式会社(MORNNINGSTER)」といいます。
モーニングスターを利用することで、
・金融機関(銀行・証券会社など)との情報格差が埋まる
・時間を掛けずにファンドや株式の良し悪しを見極めることができる
・ファンドの見直しやポートフォリオの組み立て自動できる
など、消費者にとって非常に有益なサイト・アプリとなっています。
昭和の時代には無かったNISAやiDeCo制度からも解るように、政府主導の「貯蓄から投資へ」という掛け声のもと、資産形成の必要性が高まっていくことは必至と言えます。
モーニングスターを上手に活用して効率的な資産形成を行いましょう。
モーニングスター活用術
モーニングスターレーティング
フランスのミシュラン社が星の数でホテルやレストランの評価を行っていることはご存じだと思います。
モーニングスターの画期的な取り組みの1つとしてミシュランガイドと同じようにファンドを星の数で評価する取り組みがございます。
5段階の★印で投資信託の運用成績を評価・・・星の数が多いほど成績が良いグループ、星の数が少ないほど成績が悪かったグループのファンドということになります。
①レーティングの分布割合
★★★★★:上位 0.0%~10.0%
★★★★ :上位10.0%~32.5%
★★★ :上位32.5%~67.5%
★★ :上位67.5%~90.0%
★ :上位90.0~100.0%
②評価対象ファンド
・運用期間3年以上のファンド
・ファンドカテゴリー内のファンドが10本以上ある場合(同カテゴリーで比較を行なえ
るファンドが10本以上ある場合)
※上記2つを満たしてない場合はレーティング対象外
③レーティングの計算期間
3年(36カ月)、5年(60カ月)、10年(120カ月)それぞれの期間でトータルリターンを元に、3年、5年、10年で評価を算出
④総合レーティング
総合レーティングは、3年、5年、10年を以下のように加重平均
・3年以上5年未満のファンド・・・3年レーティング
・5年以上10年未満のファンド・・・3年レーティング×0.4+5年レーティング×
0.6
・10年以上のファンド・・・3年レーティング×0.2×5年レーティング×0.3+
10年レーティング×0.5
Yahoo!やGoogleでモーニングスターを検索 > モーニングスターTOP画面 > 左上の検索枠で検索 > eMAXIS Slim米国株式(S&P500)を検索
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)のモーニングスターレートは星4(★★★★)となります。(2022年1月21日現在)
パフォーマンスの良し悪しを示すシャープレシオとは!?
投資(資産形成)の世界では「ローリスク・ローリターン」「ミドルリスク・ミドルリターン」「ハイリスク・ハイリターン」は一般的です。
「ローリスク・ハイリターン」を謳う商品(例えばローリスクに対しリターンが10%以上)があれば注意するべきと言われる。(詐欺の可能性を疑う)
ところが、コロナショック以降の株式投資の好調を受け、株式型の投資信託のパフォーマンスは「ローリスク・ハイリターン」に近い運用成績となっている。
昨今、投資をスタートする人が増えている理由として、このような株式投資市場の好調が背景にあると考えらます。
リスクとリターンのパフォーマンスを図る指標で代表的なものとしては、ノーベル賞を受賞したウィリアム・シャープが考案したシャープ・レシオが広く使用されています。
シャープ・レシオとはリターンからリスクフリーレート(無リスク金利)を引いた数値をリスクで割って計算を行い、リスクに対するリターンの大きさを示す運用効率指標で、数値が大きい運用商品が良い(効率的)と言われています。
※ リスクフリーレート(無リスク金利)・・・理論的にリスクがゼロか、極めてリスクの小さい資産(リスクフリー商品)から得ることのできる利回りのこと。
「A:同じリターンでもリスクが低い投資信託」「B:同じリターンでもリスクが高い投資信託」どちらの投資信託をスタートしますか?当然、リスクが低いAのファンドですよね。
シャープ・レシオによってこの2つの比較が可能となります。
例えば、投資信託A(利回り10%・ポートフォリオリスクが4%)と、投資信託B(利回りが14%・ポートフォリオリスク10%)があり、リスクフリーレートが同じ2%の利回り場合では、
投資信託A:(10-2)÷4=2.0
投資信託B:(14-2)÷10=1.2
となり、投資信託Aが効率的な運用ができると考えられます。
1リスクあたりでより大きなリターンがある方が運用商品として望ましく、シャープ・レシオの数値が高ければ高いほど良い商品ということになります。
シャープ・レシオは1を超えると良い商品と言われている。
ただ、2021年度の投資信託の多くが、シャープ・レシオ(1年)の平均が1を大きく超えています。
Yahoo!やGoogleでモーニングスターを検索 > モーニングスターTOP画面 > 左上の検索枠で検索 > eMAXIS Slim米国株式(S&P500)検索 > パフォーマンス欄参照
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)のシャープ・レシオは1年では4.85、3年(年率)で1.65となります。(2022年1月21日現在)
モーニングスターの便利機能「ファンドの見直し」を活用する
投資信託協会のデータによれば、販売されている公募投資信託の種類は5,923本(2021年12月末時点)、この数は日本の上場企業数3,822社(2021年12月末時点)と比べてもはるかに多くの投資信託がございます。
では、この星の数ほどある投資信託の良し悪しをどのように見極めますか?
銀行や証券会社が6,000種類ある投資信託の内の1つを紹介してきた場合、どのように良し悪しを判断されますか?
実はこの問題はそれほど難しい問題ではありません。
モーニングスターの「ファンド見直し」機能を利用すれば容易に投資信託の見極めが可能となります。
E様 51歳 内科 顧客事例
結論から先に申しますと、事前にご相談いただき下記商品(投資信託)のご購入はされませんでした。また、E様からも「購入を決める前に相談して良かった。」と言うお声をいただきました。
取引先である某地方銀行の担当から「預金利息も低いので投資信託で資産形成をしましょう!!」と投資信託を提案された事がきっかけで資産形成を検討。
【提案商品①】
ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)円コース(グロイン・マインド)
モーニングスターレーティング総合:★★
カテゴリー:国際株式・グローバル・含む日本(F)
購入時手数料:3.5%
信託報酬:1.8%
トータルリターン1年:10.50%
トータルリターン3年:9.17%
シャープ・レシオ1年:0.78
シャープ・レシオ3年(年率):0.60
Yahoo!やGoogleでモーニングスターを検索 > モーニングスターTOP画面 > 右上のファンド見直し > ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)円コース(グロイン・マインド)検索
モーニングスターレーティング総合は星2(★★)、コスト(信託報酬)は1.8%とカテゴリー平均1.5%と比較しても平均的な商品となります。
トータルリターンは1年:10.50%、3年(年率):9.17%、5年(年率):5.54%、シャープ・レシオは1年:0.78、3年(年率):0.6、5年(年率):0.4と株式市場が好調の昨今では株式型の投資信託としては物足りない成績。
ファンドの見直しの結果では、同カテゴリーのファンド見直し候補が119件見つかります。
119件の見直し候補では、コスト(購入時手数料・信託報酬)、モーニングスターレート、シャープレシオなどで優れたファンドも数多くございます。
【見直し候補一例】
①キャピタル 世界株式ファンドF
モーニングスターレーティング総合:★★★★★
カテゴリー:国際株式・グローバル・含む日本(F)
購入時手数料:0%
信託報酬:0.7%
トータルリターン1年:31.50%
トータルリターン3年(年率):28.70%
シャープ・レシオ1年:3.49
シャープ・レシオ3年(年率):1.63
【提案商品②】
グローバル・ソブリン・オープン(毎月決済型)
モーニングスターレーティング総合:★★★
カテゴリー:国際債券・グローバル・含む日本(F)
購入時手数料:1.65%
信託報酬:1.375%
トータルリターン1年:2.27%
トータルリターン3年(年率):3.40%
シャープ・レシオ1年:0.58
シャープ・レシオ3年(年率):1.02
Yahoo!やGoogleでモーニングスターを検索 > モーニングスターTOP画面 > 右上のファンド見直し > グローバル・ソブリン・オープン(毎月決済型)検索
本ファンド(提案商品②)は債券ファンドとなり、提案商品①株式ファンドと比べると安定したファンドとなります。
モーニングスターレーティング総合は星3(★★★)、コスト(信託報酬)は1.375%とカテゴリー平均1.3%と比較しても平均的な商品となります。
トータルリターンは1年:2.27%、3年(年率):3.40%、5年(年率):1.72%、シャープ・レシオは1年:0.58、3年(年率):1.02、5年(年率):0.45と、カテゴリー(国際債券・グローバル・含む日本)では平均的な商品。
ファンドの見直しの結果では、同カテゴリーのファンド見直し候補が19件見つかりました。
提案商品②の注意点は、楽天証券やSBI証券などのネット証券で購入する場合は購入時手数料が無料という点です。
まとめ
複利運用の恩恵は受けたいが、投資信託やETF(上場投資信託)、株式は複雑で解りにくい!?そのような方は、是非「第三者機関の資産形成評価サイトのモーニングスター」をご利用ください。
モーニングスターの利用点・注意点としては、
①モーニングスターレーティング
②リスクとリターン
③シャープ・レシオ(投資効率性)
④コスト(購入時手数料・信託報酬など)
⑤ファンドの見直し機能を活用する
但し、投資信託などの運用は「手段」であり「目的」では御座いません。ご家族様の将来を見通した計画・ビジョンなどの「目的」から逆算した資産形成を行ってください。
株式会社フィナンシャルマネジメントではこれまで300人以上の医師・歯科医師(勤務医・開業医)のライフプランコンサルを行ってきた実績がございます。また無料相談も実施しておりますのでお気軽にご相談ください。